モキュメンタリー

黒澤司(YAOYOROS、世界ヒッチハイク部、武蔵野航空警備隊)

2018年5月11日(金) 晴れ

夜勤明け、布団に潜り込んでDVDを観る。

「ブロンド少女は過激に美しく」 三回くらい寝たけど、良かった。監督のマノエルさんはこの映画を撮った時、100歳です。100歳まで生きるのも凄いのに映画撮ってるなんていったい。

マノエル監督が生まれた100年前はどんな景色だったのだろうか。どんな香りだったのだろうか。

 

夜のスタジオまで時間があったので井の頭公園を散歩。石に座って空を仰いだり、石ころを投げたり、石ころに投げられたり、ねこちゃんに話しかけて、言葉さがして、ノートひらいてボールペンと遊んだり、石の上に座る男という景色になっていると、空はいつのまにか赤色を含んでいって、街全体をゆっくりと染めていった。
空は立ちあがって 私に向かって歩き出す。

明日のライブのために声を出す。

スタジオが終わって、ロビーで100円のビールを飲みながらこの文章を。

2018年5月8日(火)

昼過ぎに起きてぼーっとしていると、Amazonで注文した本とコーヒー豆の軽量スプーンが届いたので、さっそくコーヒーを淹れて、ちびちびと啜りながら本を読む。

50ページくらい読んだあたりで飽きてきたので、猫と遊ぶ。

今度は猫の方が飽きてきたので、ベランダに出て路地を眺めると、親子が鯉のぼりを畳んでいた。

4メートル程はある立派な鯉のぼりで、地面に横たわった姿はずいぶんと迫力があった。 それにしても、空を水に見たてて、鯉を泳がせるという昔の人の美意識はすごいな、と考えていた。 子供はきゃっきゃしていて、父親はその姿を見ながら嬉しそうにしていた。 

部屋に戻ってサッとシャワー浴びて街へ。

古書店や楽器屋をぷらぷらしていると、ぱらぱらと雨と夜が落ちてきた。

サンマルクカフェに入り、本の続きを読む。

騒々しい店内でも、うっすらとジャズピアノが流れているのが分かる。

女性達の元気な話し声は、濡れた窓を通り抜け、雨の街へと響いているようであった。

また50ページくらいで飽きてきたので、この文章を打ち込んでいます。

こんな感じで、雑記だけど、ほんの少しだけ丁寧に、ひとりの地味な男の生活を綴っていきます。

時々、覗いてみてください。